夕方涼しくなったころ、ふと窓から夕日が見えた。 空には、うろこ状の雲が段々になっていて、オレンジ色やピンク色、うす紫色のグラデーションが織りなす壮大な景色が広がっていた。 夕日を見ると思うことがある。 昔、織田信長が見た夕日も、 大昔、恐竜たちが見た夕日も、 逆に、10年後に見える夕日も、 全部ちがう。 今しかない景色なんだなと。 その時の風、気温、湿度、光、 わたし自身のこころ。 全部でいまの景色になる。 夕日を見るのは、 心のごちそう。